西日本各地を襲った平成30年7月豪雨で、広島県内も甚大な被害に遭いました。
土砂崩れ、河川の氾濫による陥没などにより、公共交通機関、高速道路、一般道にも大きな影響が出ています。
7月16日18時時点での広島~東京間の移動方法をまとめてます。飛行機や新幹線を利用する際の参考になれば幸いです。
広島駅・広島空港~広島県内各地への移動は、アストラムライン、広島電鉄の市内電車は平常通り運行しています。JR不通区間あり。路線バスは、終日運休、迂回運行など路線によって異なっています。公共交通機関のサイトで最新の情報を確認してから移動してください。
新幹線:平常通り運行。在来線の運転見合わせ区間に注意
山陽新幹線は、7月8日の始発から新大阪~小倉間で通常ダイヤによる運転を再開。
また、東海道新幹線との直通運転も再開し、平常通り運行しています。
ただし、在来線(山陽本線・呉線・芸備線など)に運転見合わせ区間が出ているので、注意してください。
在来線:三原駅~海田市駅間は不通。復旧まで1か月以上かかる見通し
7月15日現在も広島県内の以下の区間で運転見合わせのままです。
- 山陽本線:福山駅~海田市駅まで運転見合わせ
- 呉線:糸崎駅~海田市駅まで運転見合わせ
- 芸備線:備後落合駅~広島駅まで運転見合わせ
- 福塩線:府中駅~塩町駅まで運転見合わせ
福山駅~三原駅間は18日に運転再開の見通しです。
呉線の坂駅~海田市駅の区間は、9月の運転再開を目指しているとのこと。学校の2学期開始に合わせた再開を目標としていることから、9月初め頃には運転が再開すると予測されます。
また、7月17日より呉駅~広島駅間を結ぶJRの臨時バスが運行します。
以下の区間は、運転再開しています。
- 山陽本線:笠岡駅(岡山県)~福山駅、海田市駅~広島駅~岩国駅間、徳山駅~下関駅間
- 可部線:広島駅~あき亀山駅間
7月9日時点で、JR山陽本線は海田市駅までは復旧して、岩国駅~広島駅~海田市駅まで移動できるようになりました。ただ、一部の列車で遅れや運転取り止めが出ています。また、本数が少なくなっているため、混雑が予想されます。
JR西日本のサイトで、時刻表が掲載されているので、そちらで最新の運行情報のを確認してください。
7月8日15時ぐらいの瀬野駅の様子です。駅構内まで土砂が流入して堆積しています。
安芸中野駅から先の区間(岡山方面)で、大規模な土砂流入や流木で線路が埋まったり、盛り土の流出、電気設備の水没などが発生しており、運転再開まで相当長期間になりそうです。
瀬野駅の少し先の踏切の様子です。近くの川が氾濫し、土砂が流入し線路が完全に埋まっています。7月8日15時の時点で、まだ水が引いてませんでした。三原~海田市駅にかけて、広範囲で土砂崩れなどが発生しているようです。
線路と並行する2号線の道路も複数の場所で、陥没・冠水の影響で通行止めとなっており、バスなどの代行輸送も実施できない状態です。
JR西日本が7月11日発表したニュースリリースによると、
山陽本線の三原駅~海田市駅間は、運転見合わせが1か月以上の長期間に及ぶ見通しを発表しています。本郷駅~河内駅区間が最も被害が大きく、線路の土台がえぐられ、レールが宙づりになっています。
中国新聞アルファ | 広島を中心とした中国地方のニュース・情報サイト
豪雨被害で配達遅延や不能のため、中国新聞(広島の地元紙)の電子版が無料公開されています。
広島県内の被災状況、JR在来線の復旧見通し、広島県内の高速道路・一般道の復旧見通しなどが掲載されており、会員登録不要でパソコンやスマホ・タブレット等から閲覧可能です。
不通区間の三原~海田市間は、1日約5万人が利用しており、最優先で復旧するそうですが、広範囲にわたって被災しているため、JR西日本も正確な被害がつかめていないようです。
新幹線による代替輸送を実施中
JR西日本のサイトによると、笠岡駅~三原駅間、三原駅~海田市間については、復旧までかなりの期間を要する見込みであること、他の代替手段による移動が困難なことから新幹線による代替輸送を実施とあります。そのため、特例的に新幹線を経由した代替輸送(新倉敷駅~広島駅)を実施しています。
西条駅~東広島駅間、尾道駅~新尾道駅間は、連絡バスが運行しています。
代替輸送の対象となる人は、7月6日までに購入した定期券や回数券などの条件があります。それ以外の人、乗車券を当日購入する人は、通常通り特急料金が必要になります。東広島駅~広島駅の新幹線代は、片道料金1,440円です。
詳細はJR西日本のサイト・アプリで確認してください。
JR西日本 列車運行情報アプリ
West Japan Railway Company無料posted withアプリーチ
JR西日本管内の在来線・新幹線の列車の運行に関する情報が確認できるアプリです。登録した路線で列車の遅れが発生した際に、プッシュ通知されます。スマホにインストールすれば、会員登録不要、無料で利用できます。
呉~広島区間は、JRの緊急輸送用バス・船が7月17日より運行開始
呉線が不通により、呉~広島間の通勤・通学ができない状態でした。そこで、JRは、7月17日より、呉と広島駅を結ぶノンストップバの臨時バス、呉港と広島港を結ぶ臨時フェリーを運航します。
対象となるのが、7月6日までに購入した定期券や回数券を持っている人限定です。
乗車方法は、整理券配布方式の先着順、呉線各駅からの連絡バスがないため、呉駅まで行く必要があります。整理券配布時間やバス・フェリーの利用方法は、JR西日本のサイトで確認してください。
JR定期券・回数券の利用者以外の人が広島市内~呉市内を移動する方法は、広電バスのクレアライン線(広島呉道路経由)があります。
運行ルートは、呉駅~広島バスセンターで、料金は通常のクレアラインと同様に720円となります。
詳細は、広電バスのサイトで確認してください。
飛行機:平常通り運航。空港リムジンバスが14日から運行再開。ただし、飲食店・物販店は臨時休業中
広島空港は豪雨による直接的な被害は免れました。しかし、沼田川が氾濫し本郷取水場が水没し送水停止した影響で、7月9日から節水のため飲食店・物販店が臨時休業(1階のファミリーマートは営業中)しています。
トイレの洗面水や洗浄水は、節水モードで動かしているので利用可能です。送水再開が16日になる見通しなので、飲食店・物販店の再開はもう少しかかりそうです。
飛行機自体は、一部の便の欠航を除き、概ね平常通り運航されています。ただし、飛行機は飛んでますが、広島市内~空港間の移動手段に注意してください。
空港リムジンバス:14日から運行再開
高速道路の山陽道が通行止めのため、広島方面へ向かう空港リムジンバス(高速バス)が全便運休していましたが、7月14日(土)06時00分に山陽道の河内インターチェンジ~広島インターチェンジ区間の通行止めが解除されました。そのため、空港リムジンバスも14日から運行を再開しています。
- 広島市内⇒広島空港
広島駅新幹線口⇒広島空港:06時40分より運行再開
広島バスセンター⇒広島空港:06時50分より運行再開
- 広島空港⇒広島市内方面
広島空港⇒広島駅新幹線口:08時35分より運行再開
広島空港⇒広島バスセンター:08時40分より運行再開
当初は、復旧は15日ごろになる見通しでしたが、1日早く開通することができました。これで、山陽自動車道の通行止めはすべて解除され、8日ぶりに全線開通しました。
広島市と東広島市にまたがる志和トンネルに、大量の土砂や流木が流れ込み、道路を完全に塞いでいました。西日本高速道路が復旧作業を進めていますが、広い範囲で土砂倒木等の流入があり、仮復旧まで相当の時間を要します。
NEXCO西日本(西日本高速道路)のサイトによると、7月10日10時より緊急車両や救援物資を運ぶ輸送車両に限って通行を認める措置を取っており、一般車両の通行再開は約1週間後を見込むようです。
空港リムジンバスは、広島駅新幹線口、バスセンター発着便は、広島IC、広島東ICを経由しているため、山陽道が復旧する15日以降まで運休することが予想されます。
最新のリムジンバス運行情報は、広島空港のサイトで確認してください。
電車:JR山陽本線の三原駅~海田市駅間が終日運転取り止め
7月9日から海田市駅~岩国駅間で運転再開しましたが、広島空港の最寄り駅の白市駅~海田市駅間が不通(復旧まで1か月以上かかる見通し)のため、JRは利用できません。
そのため、白市ルートで空港まで当分アクセスできない状態です。
臨時バス(広島空港~新幹線東広島駅)は、14日最終便で運行終了
山陽自動車道が復旧して、空港リムジンバスの運行再開するまでは、飛行機ではなく新幹線を利用した方がおすすめです。運転再開しても、高速道路が渋滞しやすい、長時間渋滞する可能性が高いので要注意です。
現在、広島空港から広島市内への移動手段として、広島空港~東広島駅(新幹線)まで臨時バスが運行しています。
山陽自動車道の全線開通により、空港リムジンバスも14日から運行再開しています。そのため、14日最終便をもって、広島空港と東広島駅を結ぶ臨時バスの運行が終了します。
15日から臨時バスは運行しない点に注意してください。
7月9日から広島県が空港利用者向けにチャーターバス6台を手配し、広島空港発のみ運行。10日は往復便を運行予定。(11日以降は、広島県・空港サイトに記載がないため、運行しているか不明)
10日からは、芸陽バスが5台(予定)を使って、広島空港~新幹線の東広島駅までピストン運行を実施しています。
所要時間約40~60分、片道800円です。
広島空港に飛行機が到着する始発便から最終便まで。運行期間はリムジンバスの運行再開もしくはその他の移動手段が確保されるまでの予定となっています。
現時点で、飛行機を利用した場合の東京~広島間の移動ルートです。
東京(羽田)⇔飛行機⇔広島空港⇔芸陽バス(約40分~60分?)⇔東広島駅⇔新幹線(約11分)⇔広島駅
現時点で、広島市内から空港までの直通の移動方法はありません。5台のバスを使った折り返し運転なので、運行ダイヤ(運行間隔)は不確定。広島県内の一般道も陥没、土砂崩れで通行止めの箇所が多く、渋滞が発生しやすい、時間帯によっては全然前に進まないルートも多いです。
通常だと約40分~60分の道のりですが、道路状況等により大幅に変わるため、実際に乗車してみないとわかりません。道路が復旧しだしたため、7月13日時点の臨時バスの運行状況を見ると60分程度となっています。
また、在来線が不通のため、新幹線で広島市街まで通勤・通学する人で、東広島駅は連日混雑しています。特に、朝の通勤・通学の時間帯は、乗客が広島方面のホームに殺到して、入場制限がかかっており、駅の外まで行列が並んでいる状態です。
そのため、搭乗予定の航空便、乗車予定の新幹線に間に合わない可能性がある点に注意してください。
広島空港~新幹線東広島駅の臨時バスについての最新情報は、広島空港のサイトで確認してください。
【重要】広島空港~新幹線東広島駅のバスの運行について 広島空港
東広島駅~広島空港までの臨時バスの運行間隔が不確定だし、東広島駅~広島駅間の新幹線代(片道料金1,440円、往復2,880円)も必要なこともあり、当分の間は新幹線で移動したほうが楽です。
飛行機で行くなら、岩国錦帯橋空港を経由して広島市内へ向かう手段もあり
飛行機を利用する場合、広島空港ではなく岩国錦帯橋空港を経由して、広島市内へ移動する方法もあります。岩国空港から連絡バスでJR岩国駅へ移動し、電車に乗り換え、広島市内に向かいます。
- 東京(羽田)⇔飛行機⇔岩国錦帯橋空港⇔連絡バス(約12分)⇔岩国駅⇔JR電車(約50分)⇔広島駅
東京(羽田)~岩国錦帯橋空港の発着便は、全日空(ANA)が出発便5本、到着便5本の計1日10便で運航しています。岩国空港から広島駅まで所要時間約60分です。広島空港発着便と比べると便数は少ないですが、こちらのほうが、道路渋滞に巻き込まれず到着時間が予想しやすいです。
岩国錦帯橋空港への交通アクセスは、空港のサイトで確認してください。航空機・連絡バス・JR山陽本線の乗り継ぎ時間がまとめて確認できて便利です。
※7月9日から、岩国駅~広島駅~海田市駅間で運転再開していますが、列車の本数を減らして運転しているので、要確認です。
東京~広島間を移動する予定がある人は、最新の交通情報をチェックしてから、予定の変更、延期も含めて判断してください。
上記の情報は、7月15日09時時点です。最新情報は、各公共交通機関のサイトで必ず確認してください。
広島~東京間の移動に、新幹線と飛行機どちらを選びますか? 旅行やイベント・ライブ遠征、カープ・サンフレの試合観戦、出張、就職活動、帰省などの際に、どちらを利用するのか迷う人も多いでしょう。 結論から述 ... 広島から東京へ行く際、東京から広島へ行く際に、新幹線と飛行機どちらを利用しますか? 広島市街地から広島空港まで遠くて不便というイメージがありますが、新幹線と飛行機の所要時間はどちらも約4時間で変わりま ... この記事では、新幹線の広島駅~東京駅の所要時間・最安料金・割引切符・宿泊付きプランについて解説しています。 東京へ行く用事があった際に、少しでも旅費を節約できる方法、割引きキャンペーンなど、あちこち検 ...
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