Googleが提供する決済サービス「Google Pay」が、2018年5月24日より「Suica」と「WAON」が利用可能になりました。これにより、これまで対応していた「楽天Edy」と「nanaco」と合わせて、4つの電子マネーに対応したことになります。
前からスマートフォンのおサイフケータイ機能で、Suicaやnanacoを利用しているので、「Google Pay」をわざわざダウンロードする必要がないと思っていました。
しかし、既に電子間マネーのおサイフケータイ機能を使っている人でも、「Google Pay」アプリを新たにインストールするメリットがあります。
Google Pay(グーグルペイ)とは
「Google Pay」は、Android OS 5.0以上を搭載したスマートフォンで利用できる決済サービスです。Googleアカウントにクレジットカードを登録すると、Google Playでアプリ購入・課金時に支払いができます。対応する電子マネーを登録することで、店舗でスマホをかざして買い物ができたりします。
日本国内でGoogle Payの電子マネーサービスを利用できるのは、おサイフケータイ機能に対応したAndroid端末のみで、おサイフケータイに非対応のSIMフリースマホでは利用できません。FeliCa非対応でNFCに対応しているスマートフォンやiPhoneは対象外です。
通常だと、おサイフケータイを利用開始する場合、楽天Edyなら楽天Edyの、nanacoならnanacoの、SuicaならSuicaの、WAONならWAONのアプリをそれぞれインストールし初期設定を別々にする必要がありますが、Google Payだと、Google Payアプリから直接手続きができ、1つのアプリ内で複数の電子マネーやポイントカードを管理、残高確認ができます。
複数の電子マナーサービスをそれぞれ個別アプリを立ち上げることなく、Google Payアプリからまとめて一元管理できるのが大きなメリットです。
現在、以下の4つの電子マネーサービスに対応しています。
- JR東日本のSuica
- セブンイレブンのnanaco
- 楽天の楽天Edy
- イオンのWAON
各電子マネー(Suica、nanaco、楽天Edy、WAON)が利用できる街のお店・飲食店で使うことができます。会計時の流れは、「支払いはGoogle Payで」ではなく、電子マネーの名前をレジの店員さんに伝えて読み取り端末にスマホをかざすだけ。モバイルSuicaで改札を通るとき、運賃を精算するときも、Suicaと同じように読み取り機にスマホをタッチするだけと、従来のおサイフケータイと変わりありません。
ただ、Suicaなら、モバイルSuicaで利用できる特急券の購入、チャージ残高が不足すれば自動的にチャージする「オートチャージ機能」が利用できないなど、本家では利用できるサービスがGoogle Payでは利用できないデメリットもあります。
また、電子マネー決済のほかに、クレジットカード払いも夏以降できるようになる予定です。 対応予定のKyash、JACCS、JCBのクレジットカード・プリペイドカード、デビットカードを登録することで、クレジットカードを持たずに、店舗での支払いが可能にななります。
JCBの後払い方式(ポストペイ)のQUICPayにも対応するようです。
決済以外に、ポイントカードも一つにまとめて管理することができ、現在は以下の2つに対応しています。
- ドコモ「dポイント」
- CCC「Tポイントカード」
ポイントカードのバーコードをスマホのカメラで読み取るだけで登録することができ、dアカウントやYahoo! JAPAN IDと連携させて利用できます。買い物する際に、Google Payアプリからバーコードを提示することで、従来のポイントカードと同じようにポイントを貯めたり使用できます。
複数の電子マネーアプリを使い分ける必要がないのは便利ですが、すでにモバイルSuicaなり、nanacoモバイルなどの専用アプリを利用している人は、専用アプリのほうが機能が充実しているので、乗り換えるべき理由は少なく、Google Payに魅力を感じないと思っている人多いはず。
しかし、おサイフケータイをすでに利用してる人でも、Google Payをインストールするべき理由・メリットがあります。
Suica対応で生まれたメリット:年会費不要で、クレジットカードチャージが可能に
Suicaに関しては、メリットがあります。今回の対応によって、Google Payに登録したクレジットカードを使えば年会費不要でSuicaにチャージできるようになりました。これは、単に日常の決済手段としてモバイルSuicaを使っていた人にとっては、地味にデカいんじゃないでしょうか。
モバイルSuicaアプリでは、JR東日本のクレジットカード「JRE CARD」「ビュー・スイカ」カード」「ビックカメラSuicaカード」などVIEWマーク(ビューカード)のあるクレジットカード以外を利用してチャージすると年会費1,030円(税込)が必要でした。だが、Google Payアプリからチャージすれば、無料になります。
自動改札機にタッチして入出場するだけで、Suicaへ入金(チャージ)ができる「オートチャージ機能」には対応してませんが、年会費という手数料を気にする必要がなくなったのはありがたいですね。オートチャージが不要という人にはおトクです。
クレジットカードでチャージしたいから年会費を払っていた人は、年会費を払わなくても済むようになったので、モバイルSuicaからクレジットカードのひも付けを解除して「EASYモバイルSuica」に変更し、年会費を節約したいと考えるはずです。
僕もその1人です。モバイルSuicaのサービス利用の有無に関わらず、年会費が必要となるので、更新日までに忘れずに「EASYモバイルSuica」に移行しましょう。
その際に、注意点があります。モバイルSuicaアプリの会員情報にクレジットカードを登録して利用している場合、クレジットカード情報を削除してEASYモバイルSuicaに移行することができません。
モバイルSuicaアプリの会員情報にクレジットカード情報を登録した後に、別のクレジットカードへ変更することは可能ですが、削除する(空白とする)ことはできません。したがいまして、モバイルSuica会員からEASYモバイルSuica会員へのステイタス変更はできかねます。
クレジットカード情報を削除したい場合は、一旦退会し新たに新規登録してご利用いただくこととなります。
引用元:モバイルSuicaに登録したクレジットカード情報を削除したい。 | モバイルSuica よくあるご質問:JR東日本
公式サイトでも、解決方法として、一度退会して再入会しなさいと記載されています。なんてめんどくさいんでしょう…。
退会はモバイルSuicaアプリから行え、チャージ残高は指定した銀行口座に払い戻されますが、手数料220円が必要、入金まで2週間以上かかるので、残高を使い切ってから退会したほうがおすすめです。
Google Payを使うだけで、Google Play クレジットが当たるキャンペーンがおトク
おサイフケータイをすでに利用しているなら、Google Payアプリをインストールする必要性を感じないかもしれません。しかし、Google Payアプリのキャンペーンが激アツなので、インストールをおすすめします。
各電子マネーのおサイフケータイアプリとGoogle Payアプリは、共存して使うことができるので、特にデメリットはありません。例えば、Google PayアプリとモバイルSuicaアプリを併用しても、改札の通過や運賃支払いをする上で問題はありません。
- キャンペーン名:Google Pay 「ピッで当てよう」
- 期間:2018年5月24日~2018年11月23日
- 対象:日本の居住者で、Google Payで決済した人
- 制限:1日5回までの支払いが対象
- 特典:最大5,000円分のGoogle Play クレジット、Google Home Miniが当たる抽選権
2018年5月24日から2018年11月23日までの期間中に、Google Payに登録した電子マネー支払い、Webサイトでの支払いで、「その場で当たるギフト(Google Play クレジット)」を受け取るか、「毎週の賞品(Google Home Mini)抽選」にエントリーを行うかのいずれかの権利を獲得します。
Google Payを利用すると、50円~最大5,000円分のGoogle Play クレジットが当選する抽選くじが引けます。対象となる支払いは、1日につき最大5回まで。
〇円以上が対象といった条件がありません。また、公共交通機関(電車・バス代)での利用でも抽選対象となります。ハードルがかなり低いので、自動販売機でジュース1本買っても対象とエントリーしやすいのが特徴です。
ただし、Google Payアプリにより電子マネーカードにチャージする方法は、対象外です。
電子マネー決済した後日、Google Payアプリの通知で、当選したかどうか確認することができます。面倒な登録も不要なので手軽に参加できてお得です。
1日5回まで参加でき、たくさん使えば使うほど、当選するチャンスが増えます。50円、100円の少額なら意外によく当たる印象です。当選したGoogle Play クレジットは、Google Playの残高に追加でき、Google Playでのアプリ課金や映画、音楽などのコンテンツ購入に利用できます。
Google PayにSuica、nanaco、楽天Edy、WAONを登録して買い物するだけ。専用アプリと併用可能なので、特に不便は感じません。
また、友達を招待すると、招待した人・された人それぞれに500円分のGoogle Play クレジットが付与されます。普及させるために、かなり太っ腹なキャンペーンを開催しているので、見逃すのはもったいないです。
キャンペーンがおいしいので、すでにおサイフケータイを利用している人でも、インストールする価値はあります。夏以降にクレジットカードの決済サービスが新たに始まるようなので、今後の発展に期待したいですね。