この記事では、「エアウォレット」と「ことら送金」の違いを解説しています。
どちらも振込手数料なしで他者へ送金ができる便利なサービスですが、送金限度額や出金までの時間、連携可能な金融機関などの違いがあります。
どちらのサービスが自分に合っているのかこの記事を参考にしてください。
サービス面での主な違い
エアウォレット(COIN+) | ことら送金 | |
送金方法 | 二次元バーコード・ユーザー番号・携帯電話番号・送金依頼リンク | 預金口座番号・携帯電話番号・メールアドレス |
送金相手もアカウント登録 | ユーザー番号→必要 携帯電話番号→必要 送金依頼リンク→必要 | 口座番号→不要 携帯電話番号→必要 メールアドレス→必要 |
送金上限額(1件あたり) | 30万円 | 10万円 |
送金上限額(1日あたり) | 30万円 | 10万円 |
送金手数料 | 無料 | 無料 |
出金方法 | COIN+アカウント残高→銀行口座に出金申請 | 銀行口座 |
出金可能時間 | 平日の10時まで→当日中(午後) 上記以外→翌営業日中(午後) | リアルタイム |
エアウォレットは、1件あたり最大30万円までの送金が可能です。エアウォレットのCOIN+アカウント残高に、登録した金融機関の口座からチャージ(入金)して、送金相手(ユーザー番号・携帯電話番号・メールアドレス)に、COIN+(電子マネー)を送金します。
COIN+の受け取りには、エアウォレットのアカウント登録が必要です。受け取ったCOIN+は、出金申請をすれば現金化することができ、最短で当日中(午後)に、登録した銀行口座に振り込まれます。
ことら送金は、1件あたり最大10万円までの送金が可能です。携帯電話番号やメールアドレスで送金をする場合、受取相手が預金口座番号と紐づけている必要があります。口座番号で送金する場合は、受け取る側はことら送金対応アプリのインストール、利用登録が不要です。
チャージ不要で銀行口座から直接支払うことができ、休日でも銀行口座にリアルタイム(即時入金)で反映されます。
注意点として、ことら送金は、振込ではないので組戻や訂正はできません。誤って送金した場合、自分で解決しなければならないため、送金先や送金内容を十分確認してから送金しましょう。
対応している金融機関の違い
エアウォレット(COIN+) | ことら送金 | |
メガバンク | 〇 | 〇 |
ゆうちょ銀行 | 〇 | 〇 ※月5回まで |
地方銀行 | △ | 〇 |
信用金庫 | × | 〇 |
信用組合 | × | × |
インターネット専業銀行 | イオン銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行、楽天銀行 | みんなの銀行 |
合計 | 39先 | 284先 |
ことら送金は、第二地方銀行、信用金庫にも幅広く対応しています。一方で、インターネット専業銀行は、みんなの銀行しか提携していません。
ゆうちょ銀行でも利用可能ですが、月5回まで(6回目以降は利用できない)の制限があります。
給与受取口座の銀行口座からネット銀行の口座にお金を移動させたい場合は、エアウォレットの方が便利です。人気の住信SBIネット銀行、楽天銀行に対応しているので、ATMで現金を引き出せなくても、銀行振込をしなくてもスムーズに、手数料なしで振り替えができます。
メリット・デメリットまとめ
エアウォレット(COIN+) | ことら送金 | |
メリット | LINEのメッセージ上で送金依頼リンクを送れる。 ゆうちょ銀行の利用回数制限なし。 主要なネット銀行に対応している。 | チャージする手間がない。 送金相手のアカウント作成が不要。 送金手続き後、即時入金の早さ。 対応している金融機関が多い。 |
デメリット | チャージする手間がある。 送金相手もアカウント作成・本人確認が必須。 第二地方銀行・信用金庫には対応していない。 出金できるまでタイムラグがある。 | 主要なネット銀行に対応していない。 ゆうちょ銀行で月5回までの制限あり。 組戻や訂正はできない。 |
ことら送金を利用するメリットは、チャージ不要で銀行口座から直接送金することができ、相手側もアカウント登録をしなくてもすぐに受け取ることができる点(口座番号で送る場合のみ)です。または、口座番号を相手に教えなくても、携帯電話番号やメールアドレスで現金を受け取ることができる点です。この場合は、口座番号と携帯電話番号・メールアドレスの紐づけが必須です。
デメリットとして、住信SBIネット銀行、PayPay銀行、楽天銀行など、利用者の多いインターネット専業銀行には対応していません。そのため、メガバンクやゆうちょ銀行、地方銀行の口座からネット銀行の口座にダイレクトにことら送金はできません。
エアウォレットを利用するメリットは、イオン銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行、楽天銀行に対応している点です。メガバンク・ゆうちょ・地銀の口座からネット銀行の口座にお金を振り分けたいなら、エアウォレットの方が便利です。
ただし、出金申請してから口座に振り込まれるまでタイムラグがあるので、すぐに現金化したい場合には向いていません。
また、新規アカウント作成と本人確認(本人確認書類と顔写真の撮影が必須なので、利用開始するまでのハードルが少し高いのが難点です。慣れていないと、口座登録や本人確認するだけでも億劫だと思います。
実家へ仕送りする場合、ITが苦手な親だと、アカウント登録・本人確認をする必要なく、親の口座番号だけで振り込めることら送金が圧倒的に楽です。家族間でお買い物などの立て替え払いが多いなら、少額のやり取りがしやすいエアウォレットが便利です。
また、給与受取口座からネット銀行の口座にお金を移動させる目的で利用するなら、主要なネット銀行に対応しているエアウォレットがおすすめです。
どちらを利用しても、今まで負担していたATM手数料・振込手数料を節約できるので、自分のライフスタイルに合ったサービスを選んでください。