この記事では、新幹線の広島駅~東京駅の所要時間・最安料金・割引切符・宿泊付きプランについて解説しています。
東京へ行く用事があった際に、少しでも旅費を節約できる方法、割引きキャンペーンなど、あちこち検索してたいぎかったので、いっぺんに網羅できる記事を書きました。
旅行やイベント遠征、スポーツ観戦、出張、帰省など、広島~東京間を移動する際の参考になれば幸いです。
新幹線の所要時間、メリット・デメリットについて
目的地までの移動手段として、新幹線と飛行機どちらを利用するかを決定するのが「4時間の壁」と言われています。新幹線の乗車時間が4時間を超えると、飛行機を選択する人が多くなります。
広島駅~東京駅間の所要時間は、最短3時間44分~4時間弱なので、ちょうど「4時間の壁」の境目です。そのため、JRと航空会社の競争が激しい区間のひとつと言われています。
2023年の数字では、広島~東京間のJRのシェアが61.6%(出典:JR西日本「ファクトシート2023年版」より)で、新幹線を利用する人が多いです。ちなみに、乗車時間が5時間を超える福岡~東京間では、JRのシェアが7.4%と圧倒的に飛行機を選択する人が多くなります。
メリット
デメリット
- 乗り換えなしで移動できる。
- 運行本数が多い。
- 搭乗手続き・保安検査がない。
- Wi-Fi・コンセント付きの車両がある。
- 鉄道・バスとの接続がスムーズで、待ち時間が少ない。
- 移動時間は飛行機の方が早い。
- 交通費は飛行機の方が安い。
広島~東京の移動方法として、自宅や目的地が広島空港、成田・羽田空港に近ければ、飛行機をおすすめします。広島市中心部からの移動だと、どちらとも所要時間が4時間前後なので、大差はありません。飛行機の搭乗時間自体は約1時間30分と短いですが、空港までのアクセス、搭乗手続き・保安検査などの待ち時間を含めると、トータルの所要時間はほとんど変わりません。
始発、最終便ともに、ほぼ同じ時間帯に到着するので、後は好みの問題です。僕は新幹線派です。基本的に手荷物チェックなどの保安検査の手間がない、乗り換えなし移動できる、移動の負担が少ない新幹線のほうが好きです。
新幹線の車両には、無料で利用できるWi-Fiやコンセント付きの車両があります。車内でスマホの充電や動画視聴、パソコンで仕事をすることも可能で、移動時間を有効に活用できます。また、在来線や他の公共交通機関(バス・広島電鉄など)と接続が良く、スムーズに乗り換えることができる点も魅力です。
広島~東京間の新幹線の通常運賃・割引制度
のぞみ号を利用した広島~東京間における東海道・山陽新幹線グリーン席・指定席・自由席の通常期の正規料金は以下の通りです。
座席 | 片道運賃・おとな(税込) | 片道運賃・こども(税込) |
グリーン車指定席 | 2万7,020円 | 1万7,400円 |
普通車指定席 | 1万9,760円 | 9,880円 |
普通車自由席 | 1万8,380円 | 9,190円 |
グリーン席・指定席は、最繫忙期は400円増し、繫忙期は200円増し、閑散期は200円引きとなります。自由席は、シーズンごとに料金は変動しません。子どもはおとな料金の半額です。ただし、グリーン料金は、おとな・こどもが同額のため、グリーン車指定席は半額にはなりません。幼児・乳児は基本的に無料です。
大人と子どもの区分は、おとなは「12歳以上(12歳でも中学校入学前はこども)」。こどもは「6歳以上12歳未満(6歳でも小学校入学前は幼児)」。幼児は「1歳以上6歳未満」。乳児は「1歳未満」となります。小学校入学前の子どもは、幼児扱いとなるため、自由席に限り無料で乗車することができます。
正規料金は上記の通りですが、各種割引制度を利用すれば、少しだけ安くなります。新幹線代を節約したいなら、覚えておきましょう。
割引制度・割引切符
以下の割引制度は、通年で利用できるので、直前に予定が決まった際に利用するといいでしょう。
新幹線の総額料金は「運賃+特急料金+グリーン料金」で計算され、往復割引・学生割引は、運賃部分だけが割引されます。特急料金とグリーン料金は学割は適用されません。単純に、おとな料金の1割引・2割引ではない点に注意してください。
「往復割引」は、利用区間の片道の営業キロ数が601キロ以上であれば、「ゆき」「かえり」の運賃がそれぞれ1割引になります。
片道料金(税込) | 座席 | おトク度 |
---|---|---|
2万5,830円 | グリーン席+往復割引 | -1,190円 |
1万8,570円 | 指定席+往復割引 | -1,190円 |
1万7,190円 | 自由席+往復割引 | -1,190円 |
「学生割引」は、中学・高校・大学・専修・各種学校の学生・生徒で、利用区間の片道の営業キロが101キロ以上ある場合、運賃が2割引になります。
片道料金(税込) | 座席 | おトク度 |
---|---|---|
1万7,380円 | 指定席+学生割引 | -2,380円 |
1万6,190円 | 指定席+学生割引+往復割引 | -3,570円 |
1万6,000円 | 自由席+学生割引 | -2,380円 |
1万4,810円 | 自由席+学生割引+往復割引 | -3,570円 |
広島~東京間では、往復割引と学生割引が併用できるので、運賃が3割引となります。大学生などが就職活動・帰省などで広島~東京を往復する場合、学生だけの特権を積極的に活用しないと損です。
ただし、みどりの窓口で購入する際に、学校・大学が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証」が必須です。中学・高校なら担任教師に申請すれば、大学なら自動発券機などから入手できるはずです。
往復割引・学生割引のメリットは、会員登録なし、乗車直前でも割引価格で購入できる点です。前もって予定が決まっている場合は、もっとお得な割引切符があるので、そちらを利用しましょう。
「EX早得21ワイド」の片道1万5,000円(税込)が最安料金!
学生・生徒なら学生割引+往復割引コンボがおすすめです。大人でもJRのインターネット予約サイト「エクスプレス予約」「スマートEX」を活用すれば、新幹線代を大幅に抑えることが可能です。
出張や旅行、イベント遠征、帰省、法事、結婚式などで、あらかじめスケジュールが決定している場合は積極的に利用しないと損です。
広島~東京間の新幹線の最安料金は、「EX早得21ワイド」です。
「EX早得21ワイド」は乗車日1か月前から21日前までの予約で、広島~東京・品川(のぞみ号普通車指定席)が1万5,000円(税込)と大幅に安くなります。正規料金1万9,760円(税込)よりも4,760円もお得です。ただし、子ども用の販売はありません。終日ののぞみ号普通車指定席が対象ですが、席数限定販売です。また、繁忙期(GW・お盆・年末年始)は利用できません。
「EX早得7」は1万6,190円(税込)と値引き額は少なくなりますが、7日前まで購入が可能です。土休日は、1万5,790円とさらに安くなり、子ども用の販売があるため、家族旅行にも利用できます。
「スマートEX」は1年前から発車時刻4分前まで、グリーン席・指定席・自由席を購入でき、予約の変更は何度でも無料で行えます。駅窓口販売よりも早く予約できるので、帰省シーズンに切符を確保したい時に重宝します。
JR西日本・JR東海は、2023年年末から、3大ピーク期となる年末年始・ゴールデンウイーク・お盆において、東海道・山陽新幹線「のぞみ」を自由席の設定がない全席指定席として運行しています。そのため、最繫忙期に新幹線で帰省・旅行したいなら予約必須です。
指定席の販売は、乗車日の1か月前(前月の同じ日)の10時から駅のみどりの窓口・券売機、旅行会社で一斉に販売開始されます。スマートEXなら、1年前から指定席の事前予約が可能なので、駅窓口に並ばなくてもパソコンやスマホから確実に手配することができます。
「エクスプレス予約」「スマートEX」の違い
東海道・山陽新幹線・九州新幹線(東京~鹿児島中央)の新幹線をお得に利用できるのが、「エクスプレス予約」「スマートEX」です。新幹線を利用する機会が多い人は、駅窓口で購入するよりもいつでも会員価格で購入できるインターネット予約・チケットレス乗車「EXサービス」会員になったほうが断然おすすめです。
みどりの窓口で切符を購入しても、往復割引などの通常の割引しか適用となりません。しかし新幹線エクスプレス予約なら、1年中いつでも会員価格でお得に指定席を予約できます。
ただ、「広島市内」「東京都区内」といった所定の乗車券に適用される「特定特区市内制度」は適用されない点に注意してください。在来線の切符が別料金となります。
「エクスプレス予約」と「スマートEX」の違いを比較すると、エクスプレス予約の方が安い、登録できるクレジットカード、乗車する際のICカード、ポイント制度です。
スマートEX | エクスプレス予約(プラスEX) | |
年会費 | 無料 | 1,100円(年会費) |
料金 | 駅窓口とほぼ同額(200円だけ安い) | いつでも会員価格(580円安い) |
支払い方法 | 自由にクレジットカードを選べる | 対象のクレジットカードのみ |
乗車方法 | 交通系ICカード | 専用ICカードまたは交通系ICカード |
特典 | EXポイントとWESTERポイントが貯まる | EXポイントとWESTERポイントが貯まる |
エクスプレス予約には、JR東海・JR西日本・JR九州が発行する公式クレジットに入会して利用する方法と、お手持ちのクレジットカードにEXサービスを追加して利用する方法があります。
公式クレジットカードとして、「JR東海エクスプレス・カード」、JR西日本の「J‐WESTカード(エクスプレス)」JR九州の「JQ CARD エクスプレス」が提供されています。
エクスプレス・カードを新規発行しなくても、JCBや三井住友カード、アメックスなどの対象クレジットカードなら、「エクスプレス予約(プラスEXカード)」を付帯サービスとして追加できます。チケットレス乗車には、エクスプレス予約専用ICカードが必要ですが、会員登録後、ICOCAなどの交通系ICカードを登録して利用することも可能です。
一方では、スマートEXは、クレジットカードと交通系ICカードがあれば登録できるので、今すぐ使えます。
年1回でも利用するなら、「エクスプレス予約」会員がお得!
年に1回でも広島~東京・品川を利用するなら、年会費1,100円(税込)支払っても、エクスプレス予約会員になった方が確実にお得です。
割引サービス | 片道料金(税込) | おトク度 |
---|---|---|
正規料金(往復割引) | 1万8,570円 | |
スマートEXサービス(往復割引) | 1万8,370円 | -200円 |
エクスプレス予約 | 1万7,990円 | -580円 |
会員登録しなくても駅のみどりの窓口で購入できる「往復割引」と比較すると、エクスプレス予約は片道580円も安いため、往復で1,160円もお得になります。年1回利用するだけでも、年会費1,100円(税込)の元は確実に取れます。
また、いつでも会員特別価格で購入できるうえに、「EXポイント」と「WESTERポイント」を獲得できるメリットがあるから、新幹線を頻繁に利用するなら、絶対に「エクスプレス予約」会員になるべきです。
広島~東京区間だと、山陽新幹線乗車分(広島~新大阪)はWESTERポイントが貯まり、東海道新幹線乗車分(新大阪~東京)はEXポイントが貯まります。
貯めたポイントは、JRの商業施設やグループ会社の店舗で利用できたり、「WESTERポイント特典きっぷ」で新幹線切符と交換することができます。旅行やイベント遠征、出張などで新幹線を利用する回数が多いなら、会員登録してポイントを獲得しないのは損です。
お手持ちのクレジットカードにエクスプレス予約(プラスEXカード)に追加できます。ですが、他社カードよりもJR西日本の「J‐WESTカード」の方が、新幹線利用におけるポイントが段違いで貯まるのが最大の強みです。
新幹線と宿泊セットプランが安い
広島~東京間の「のぞみ号」自由席の片道料金は1万8,380円(税込)です。安いカプセルホテルやネットカフェに泊まるとしても、1泊3,000円~5,000円程度は必要です。別々に手配すると、最低でも4万円強は見積もっておかなければなりません。
実は、新幹線と宿泊施設を別々に手配するよりも格段に交通費と宿泊費を抑えることができるプランがあります。それは、往復の新幹線切符と宿泊付きセットプランです。
出発前日16時まで予約可能なので、急な用事・出張にも対応できる使い勝手のいいプランです。基本2名以上、往復同一行程(発着駅・利用列車)での使用ですが、1名より利用可能なプランもあります。
新幹線の乗車券と宿泊付きセットプランは、大手旅行代理店のJTBの「JR・航空+宿泊」プランや「日本旅行のJR・新幹線+宿泊セットプラン」や近畿日本ツーリストの「新幹線・特急と宿泊セットプラン」が取り扱っています。
また、インターネット宿泊予約サイトの「楽天トラベル:JR楽パック赤い風船」や「じゃらん:赤い風船JRじゃらんパック」でも利用ができます。楽天ポイントやdポイントを貯めているなら、楽天トラベルやじゃらん経由の予約がおすすめです。
高級旅館・ホテルから格安なビジネスホテル、大人気のディズニーホテルまで様々な宿泊施設の予約と新幹線チケットがインターネットで24時間予約可能です。チケットは駅の券売機などで受け取ることが可能です。
普通こういった激安プランだと制限が多いのですが、旅行期間2日間~最大6日間まで対応。1泊目はホテル、2泊目は実家や友人宅で宿泊施設を利用しない日を作れるなど、柔軟にスケジュールを組み合わせることができるので、家族・グループ旅行に便利です。
直前で予定が決定したため、割引額が大きい早得シリーズが使えない場合、新幹線ホテルパックを選べば、交通費と宿泊費を節約することができます。
ただし、前もってスケジュールが確定しているなら、最安料金1万5,000円(税込)の「EX早得21ワイド」を購入して、ホテルは「楽天トラベル」や「じゃらん」で個別に予約した方が安い場合もあります。
パッケージツアーは、予約するタイミングによって、料金が変動するので、実際に公式サイトで確認しないと分かりません。早得21ワイドの予約期限(乗車日の21日前)の時点で、どっちが安いのか比較して計画を立ててください。
高級ホテルに宿泊するなら、大手旅行会社代理店の方が充実しているので、「日本旅行」公式サイトで検索してください。
まとめ
広島~東京区間を移動するなら、新幹線と飛行機どちらとも約4時間で変わりません。始発や最終便の到着もほぼ同時刻です。
飛行機だと、搭乗手続き・荷物検査など保安検査の手間、空港までのアクセス・乗り換えが必要です。新幹線なら運行本数が多く、乗り換えなしで移動できるので、移動の負担は少ないです。
最も安い料金は、「EX早得21ワイド」の片道1万5,000円(税込)です。旅行やイベント遠征、試合観戦、法事、結婚式など、早めに予定が確定している場合に、役立つおすすめの割引サービスです。
新幹線を頻繁に利用している人は、JR西日本の「J-WESTカード」を作成して、「エクスプレス予約」会員に入会するのがおすすめ。新幹線に乗車するごとに、ポイントを獲得できるのでお得です。J-WESTカード決済で、WESTERポイント2倍など、J-WESTカードだけのメリットが多々あります。
宿泊するなら、新幹線とホテルを別々に予約するよりも、一括でまとめて予約できる「新幹線+宿泊セットプラン」がおすすめ。楽天トラベルなら楽天ポイント、じゃらんならリクルートポイントとdポイントが貯まってよりお得です。
当日に駅窓口で長い行列に並んで切符を購入するよりも、「エクスプレス予約」で購入した方が、交通費を少しでも抑えることができるので、積極的に利用してください。