NTTドコモは、7月1日から料金プランを改定し、データ容量が少ない「irumo」と、中容量でオンライン専用の「ahamo」、無制限で利用できる「eximo」の3つの料金プランになりました。
ドコモから格安SIM並みの安価な料金プランが登場したということもあり、ドコモユーザーを中心にニュースやSNSで話題になっています。通信費を節約するためにirumo 0.5GB 550円プランに申し込んでみました。
irumo 0.5GB 550円プランに契約変更した理由
これまでは、旧料金プランの「ギガライト」に「ギラプラン上限設定オプション」を設定して、ステップ1(~1GB)の料金プランを契約していました。「みんなどこも割」などの割引適用で、月々の携帯電話料金は2,178円(税込)でした。
基本的に自宅のWI-FI環境でインターネットを使う(外出先で動画を視聴しない、ゲームをしない、WEBサイトを閲覧しない)ので、1か月1GB生活でも支障はありません。
まぁ、通信速度制限された状態で、お買い物の際に「d払い」で決済しようと思ったら、表示されるまで数十秒待つ場合があるなど、地味にストレスを受けることもありますが…。
毎月データ容量を1GBしか使ってないなら、ドコモじゃなくて格安SIMにMNPした方が、毎月の携帯電話料金を節約することができるのはもちろん理解していました。ですが、乗り換えるのめんどくさいし、dポイント還元キャンペーンなど、ドコモのユーザーのままでいるメリットがあったので、乗り換えずにそのままでした。
ギガライトからirumoに変更すると、月々の携帯電話料金を半額以下に抑えることができる点に魅力を感じて、従来プランから切り替えることにしました。
自分の場合だと、自宅のインターネット固定回線がドコモ光じゃないので、毎月1,100円(税込)の割引がある「ドコモ光セット割」または「home 5Gセット割」が適用されないため、3GBだと割高になります。そのため、条件なしで550円(税込)と格安SIM並みの月額料金になる0.5GBプランを選択しました。
irumoに切り替える際の注意点
旧プランからirumo 0.5GBプランに契約変更する際の主な注意点をまとめています。
新プランに移行したら、旧プランに戻すことができなくなるので、契約変更する前に、自分のライフスタイルと合っているのか新旧プランを比較することをおすすめします。
人によっては、旧プランのギガライト・5Gギガライトを維持した方がお得になる場合もあると思います。
ファミリー割引の「家族内の通話無料」の対象外。家族との通話が多い人はギガライト維持がお得
「ファミリー割引」を申し込むと、家族(代表回線から三親等以内の親族であれば、同居・別居を問わない)内の国内通話料が24時間無料になります。離れて暮らす両親・兄弟姉妹・子ども・親類と頻繁に電話するなら重視するべき割引サービスです。
irumoを契約したら、ファミリー割引自体には申し込めますが、家族間の国内通話無料の割引は適用されません。ただし、irumo契約回線からの発信は対象外ですが、「eximo」「5Gギガホ プレミア」「5Gギガライト」などの対象回線からのirumo契約回線への発信については無料となります。
- irumo回線から発信→eximo回線で着信:無料通話の対象外
- eximo回線から発信→irumo回線で着信:無料通話の対象
国内通話は、30秒につき22円(税込)の通話料がかかるため、家族間で通話が多い人は、irumoに契約変更することで、通話代が高額になるリスクがあります。今まで通り長電話していると、思わぬ出費になることも。
月額料金1,980円(税込)で国内通話が無料になる「かけ放題オプション」を契約してもいいのですが、家族・親類と電話する機会が多いなら、旧プランをおすすめします。
5Gギガライト・ギガライトは、ファミリー割引に加入すれば、家族間通話が無料なので、旧プランを維持した方がお得です。
みんなドコモ割の回線カウント対象外。他の家族の割引がなくなる恐れも
irumoには「みんなドコモ割」の割引対象ではありませんが、回線のカウント対象になっています。
みんなドコモ割とは、同じ「ファミリー割引」グループ内で、条件を満たした回線数に応じて、月額料金を回線ごとに割引(2回線で-550円、3回線以上で-1,100円)してくるサービスです。
0.5GB | 3GB | 6GB | 9GB | |
カウント対象 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
irumo3GB・6GB・9GBプランは、回線数のカウント対象ですが、0.5GBプランはカウント対象外です。そのため、0.5GBプランにすると、みんなドコモ割の対象回線が減り、他の家族・親類の料金が高くなる可能性があります。
同じファミリー割引グループ内のみんなドコモ割カウント対象回線が3回線の場合は、特に要注意です。
みんなドコモ割の割引適用は、My docomoアプリ・公式サイト上の料金内訳でチェックすることができます。ファミリー割引グループに誰が加入しているか、何回線あるのかを確認したい場合は、ドコモインフォメーションセンターに電話連絡することで調べてもらえます。
キャリアメールは、有料オプション
ドコモメール(@docomo.ne.jp)をirumoでも継続利用するには、月額330円(税込)の「ドコモメールオプション」への加入が必須です。そのため、キャリアメールが絶対に必要だというユーザーは、オプション料金も加味する必要があります。
ドコモメールオプションは、任意のタイミングで申し込むことができるので、後からやっぱドコモメール必要になった時でも安心です。ただし、現在利用中のメールアドレスを継続して利用したいなら、irumo契約時と同時に申し込まなければなりません。
そうしないと、メールアドレスが失効し、復元することはできません。また、クラウド上のメール履歴などもすべて削除となるので、保存しておきたい大切なメールがあるなら、バックアップをする必要があります。
または、同時に申し込むことで、クラウド上のメールデータを引き継ぐことができるので、必ずirumoの契約と同時に申し込みましょう。
ドコモメールオプションを申し込んでおかないと、ドコモメールアドレスが廃止され、ドコモメールの送受信ができなくなるので、契約する前に、各サービスやコンテンツの連絡先アドレスとして登録してないか見直した方がいいです。
特に、金融機関のネットバンキングは、フリーメールよりもキャリアメールを推奨しているところが多いです。ドコモメールを廃止する前に、銀行のサイトにログインして、登録メールアドレスを確認することをおすすめします。
その他にも、ドコモ電話帳など、irumoでは利用できないサービスがあるので、契約する前に、ドコモのサイトで確認しておきましょう。
変更前プランの料金が請求されるので、月末に申し込むのがお得
月の途中でirumoに契約変更した場合、申し込み当日からirumoの料金プランに変更され、それまでのデータ容量を引き継ぐことはできません。さらに、変更した月に請求される料金は、変更前の料金プランの1か月分の金額です。日割り計算ではありません。
例えば、ahamoからirumo 0.5GBプランに変更した場合、即日irumo 0.5GBプランに切り替わり、データ容量は0.5GBなのに、ahamoの月額料金2,970円(税込)を支払わなければなりません。
なので、月額料金が高い、データ容量の大きいプランから契約変更するなら、月初めではなく、月末ギリギリに申し込むことをおすすめします。
その他にも、0.5GBプランは、エリアに関わらず、常に4G(LTE)ネットワークでの通信となり、通信速度が送受信最大3Mbpsと遅い、0.5GB超過後の通信速度が送受信時最大128kbpsに制限されるなどの弱点があります。
また、ドコモオンラインショップでは、irumoのまま機種変更ができない問題点もあります。そのため、irumoユーザーが新しい機種を購入する場合、街のドコモショップで行く必要があります。ただし、9月上旬にirumoのまま、ドコモオンラインショップでも機種変更ができると発表がありました。
通信速度が遅いと指摘している記事・動画が多いですが、モバイル回線でデータ通信をまったくしないから、0.5GBプランをわざわざ選んでいるので、この点は重要視するほどのデメリットではありません。0.5GBなんてすぐに消費するので、通信速度が速い遅いなんて、気にしなくてもいいです。
改めて、irumo0.5GBプランとギガライト・5Gギガライト ステップ1(~1GB)の料金と主な違いを表にまとめると以下の通りです。
irumo 0.5GB | ギガライト 1GB | |
月額料金(税込) | 550円 | 2,178円 |
みんなドコモ割のカウント対象 | × | 〇 |
家族間通話無料(ファミリー割引) | × | 〇 |
ドコモメール | 有料(330円) | 無料 |
irumoプランは、ドコモ光やdカードの割引が適用されないと従来よりも割高になりますが、モバイル回線でデータ通信をほとんどしないライトユーザーなら、月額550円から利用できるため、維持費を最小限に抑えられます。
自分のようにWI-FI環境下にいることが多く、外出中はWebサイトを閲覧しない、サブスクサービスで動画・音楽を視聴しない、ゲームで遊ばないライフスタイルなら、0.5GBプランでも何とかやっていけます。
ギガライトからirumoにプラン変更で、月々1,628円も削減
新料金プラン「irumo」には、irumo公式サイトからプラン変更することができます。現在契約している料金プランがギガライト・ギガホなどの4Gプランだと、「My docomo」アプリ・公式サイト上のドコモオンライン手続きで料金プランの変更ができません。
4Gプラン契約者が、「irumo」や「eximo」などの5Gプランに変更する場合、対応機種の購入や対応SIMカードへ変更(無料)が必要となるため、、ドコモショップでの手続きまたはドコモオンラインショップでのSIM発行手続きが必要となります。
irumo公式サイトなら申し込みの際に、irumoプランを申し込む流れの中でそのまま5G対応のSIMカードを発行してくれて、自宅にSIMカードが届きます。
ドコモユーザーまたはahamoユーザーなら、運転免許証・マイナンバーカードなどの本人確認書類の提出は不要です。パソコンから申し込む場合も、途中でWI-FI接続を停止してドコモ回線で手続きをするように要求されるので、最初からスマホで申し込むことをおすすめします。
注意事項を読みつつ、データ容量(0.5GB・3GB・6GB・9GB)や各種オプションを選択し、手続きを進めていき、最後に内容を確認してirumoへのプラン変更手続きが完了します。
旧料金プランからirumoに変更する場合、基本的に即時適用となるため、変更後すぐにirumoの料金プランに変更されます。
今までは、ギガライトのステップ1(ギラプラン上限設定オプション適用)で、「みんなドコモ割」と「dカードお支払割」による割引適用があり、オプションを除いて、毎月の基本使用料は2,178円(税込)でした。
irumo0.5GBプランに変更することで、毎月の基本使用料が2,178円(税込)から550円(税込)に削減でき、月々1,628円も節約することができました。
外出先でもスマホを快適にガンガン使いたいよりは、毎月の携帯電話代を節約したいので、0.5GBプランでも支障はありません。それよりも、月々1,628円も節約できるメリットの方が大きいです。
irumoは複雑で分かりにくい、ドコモ光やdカードの抱き合わせ前提の価格設定で割高、格安SIMの方が安いなどの否定的なクチコミが多いですが、モバイル回線でデータ通信をまったく使用しないなら、今まで最安2,178円だった維持費が550円までコストカットできるのはありがたいです。
また、料金以外の付加価値として、ドコモショップでのサポートあり、d払いなどのdポイント還元キャンペーンに参加できるなどのメリットもあるので、ドコモユーザーのままで少しでも安く抑えたい人にとっては最適と言えます。
物価高騰で何かと出費が増える今だからこそ、毎月の固定費を削減するために、旧プランと比較して自分のライフスタイルに合致した料金プランに変更してみてはどうでしょうか。一度見直せば家計の節約効果はずっと続くので、ぜひこの機会に通信費の見直しをしましょう。