広島から東京へ行く際、東京から広島へ行く際に、新幹線と飛行機どちらを利用しますか？
広島市街地から広島空港まで遠くて不便というイメージがありますが、新幹線と飛行機の所要時間はどちらも約4時間で変わりません。
出張やイベント・ライブ遠征、帰省などで、広島～東京間の移動が多いなら飛行機をおすすめします。なぜなら、フライト利用や関連サービスに応じて、ANAマイル・JALマイルが積算され、特典の航空券と交換できるからです。
この記事では、広島空港～羽田・成田空港の飛行機の最安料金、広島市内から広島空港までのアクセス、乗り換え回数、お得なホテルパックについて解説しています。
搭乗時間は約1時間半と短いが、総所要時間は新幹線とほぼ同じ
新幹線と飛行機どちらの交通手段を利用するのかの判断の分かれ道が、「4時間の壁」と言われています。新幹線の乗車時間が4時間を超えると、飛行機を選択する人が多くなります。広島～東京間の移動時間は約4時間と、ちょうど4時間の壁の境目なので、新幹線と飛行機のシェアが拮抗してます。逆に、5時間以上になる東京～福岡間では、飛行機の利用が圧倒的に多くなります。
新幹線の場合、広島駅～東京駅の移動は、最短3時間44分～4時間前後かかります。飛行機の場合、広島空港～成田・羽田空港の搭乗時間は、約1時間30分と短いです。ただし、市街地から空港までのアクセス、電車やバスへの乗り継ぎの時間、搭乗手続き、手荷物検査など保安検査の時間をを含めたもろもろの時間を合計すると、4時間前後と新幹線とあまり変わりません。
自宅や目的地から空港までの距離が近いなら、飛行機をおすすめします。広島市中心部なら、新幹線と飛行機どちらを選んでも到着時間に大差はないので、好きな移動手段を選べばいいかと思います。
実際に、広島～東京間の移動手段として、どちらが選ばれているかを紹介します。2022年の数字では、JRのシェアが61.6%（JR西日本の「ファクトシート（2023年版）」より）と、飛行機を利用する人は4割弱となっています。
飛行機は、乗り換えが最低2回は必要
新幹線だと、乗り換えなしで広島駅～東京駅まで移動できます。一方で、飛行機だと、最低2回は乗り継ぎが必要となります。
広島空港は、広島市内から車で約50分かかる三原市本郷町にあります。市内からの交通アクセスがあまり良いとは言えず、開港当初から交通アクセスの改善が課題となっています。
広島駅～広島空港の移動手段を比較
広島市中心部～広島空港までの移動手段として、公共交通機関を利用する場合、リムジンバス（高速バス）と電車（JR）の2通りがあります。
| リムジンバス | JR電車と芸陽バス | 電車とタクシー | |
| 乗り換え区間 | 広島バスセンター・広島駅～（リムジンバス）～広島空港 | 広島駅～（JR在来線）～白市駅～（芸陽バス）～広島空港 | 広島駅～（JR在来線）～白市駅～（タクシー）～広島空港 |
| 所要時間 | 約45分～55分 | 約45分+約15分＝約60分 | 約45分 |
| 片道料金（大人） | 1,450円 | 770円+400円＝1,170円 | 770円+約3,200円＝約3,970円 |
| メリット | 乗り換えなし。最短時間。 | 最安料金。 | バスに乗り換える手間・待ち時間がない。 |
| デメリット | 高速道路の状況に左右される。 | 乗り継ぎの手間・待ち時間がある。 | 交通費が最も高い。 |
リムジンバス（全席自由席）のメリットは、乗り換えなしで、広島バスセンター・広島駅から広島空港まで約45分～55分で移動できることです。また、呉・西条・尾道・三原など広島県内各地への便も運行しています。
ただ、天候・道路状況によって、遅延・運休が生じる可能性があり、年末年始、ゴールデンウィーク、盆などの行楽シーズン、交通事故で山陽自動車道（高速道路）が渋滞・通行止めになった時は要注意です。ただ、30分以上遅れる酷い遅延は、年数回だけなので、あまり心配はいらないと思いますが、念のため出発前に運行状況を確認することをおすすめします。
広島大学・酒蔵、東広島市内の産業団地など西条方面、大久野島（うさぎの島）などの三原・竹原方面、世羅方面、呉方面の場合は、直通で行けるリムジンバスがおすすめです。
JR電車（白市ルート）のメリットは、年始年末・GW・お盆など山陽自動車道（高速道路）が渋滞しそうな時期に、到着時刻を読みやすいことです。また、宮島・厳島神社に広島空港から直接行くなら、白市駅からJR山陽本線に乗って、最寄り駅の宮島口駅まで一直線です。ただ、在来線だと、白市駅で芸陽バスorタクシーに乗り換える必要があります。
広島駅～白市駅間が電車で約45分で、白市駅から路線バス・タクシーに乗り換え15分程度で到着します。電車と路線バスだと最安料金です。芸陽バスの出発時間に合わせて電車に乗らないと、待ち時間が長くなるので、広島空港サイトの時刻表を参考にしてください。
電車とタクシーだと、芸陽バスの待ち時間を気にする必要がないメリットがありますが、白市駅～広島空港間のタクシー料金が約3,200円と交通費が最も高くなります。
広島空港までのアクセスがもっと便利になれば、飛行機に乗る時にもっと楽なんですが…。次に、成田・羽田空港を軽く説明します。
成田・羽田空港～東京駅の移動手段を比較：航空会社によって、羽田・成田と発着空港が違うことに注意
広島～東京間で運航している航空会社は、全日本空輸（ANA）と日本航空（JAL）、スプリング・ジャパン（SPRING JAPAN）です。スプリング・ジャパンは、JALグループの格安航空会社（LCC）です。
航空券を購入する際に注意したいのが、ANAとJAL便は羽田空港発着に対して、スプリング・ジャパン便は成田空港発着です。成田と羽田は離れているので、勘違いしていると悲惨なことになります。
羽田・成田空港～東京間の交通アクセスは、広島と違って、バス・電車の本数・交通網が充実しているので、Yahoo!乗換案内やジョルダンなどの乗換案内サイト・アプリですぐに分かると思います。成田・羽田空港は広いので発着ターミナル、バスの停留所を間違えないように。
特に、大型連休など混雑する日は、当日焦らないためにも時間に余裕を持って行動してください。
宮島・厳島神社に行くなら、岩国錦帯橋空港とどっちが便利？
出発地・目的地によっては、広島空港よりも岩国錦帯橋空港（岩国飛行場）を利用した方が便利な場合もあります。
岩国錦帯橋空港は、山口県最東端の岩国市にあるため、広島県西部（特に宮島・厳島神社）に移動する場合、岩国錦帯橋空港の方がアクセスが容易です。広島空港からだと約2時間かかるのに対して、公共交通機関（いわくにバス+JR在来線）でおよそ1時間と半分の時間で移動できます。
広島駅に関しては、約1時間30分と、広島空港からリムジンバス（約45分～55分）の方が早く到着します。
岩国錦帯橋空港～東京（羽田空港）区間を運航している航空会社は、全日本空輸（ANA）の1社のみです。広島空港～東京（羽田・成田空港）区間は、全日本空輸（ANA）と日本航空（JAL）とスプリング・ジャパンの3社があります。
広島空港の1日の発着便数32便に対して、岩国空港10便と少ないため、搭乗便の選択肢が多いのは広島空港です。1日10便と言っても、朝・昼・夕方の便があるので、そこまで不便ではありません。
広島各地を観光するなら、広島空港から竹原・大久野島（うさぎの島）、尾道・しまなみ海道、呉をまわって、広島市内の原爆ドーム、最後に宮島観光して、岩国空港から東京へ帰るルートがおすすめです。または、その逆のルート。行きと帰りの空港を変えた方が効率的に主要な観光地をまわれます。
スプリング・ジャパンが最安料金。ANA・JALでも早期購入で大幅に安くなる
広島～東京間の路線を運航している航空会社は、大手航空会社の全日本空輸（ANA）と日本航空（JAL）、格安航空会社（LCC）の「スプリング・ジャパン（SPRING JAPAN）」の3社です。
| 航空会社 | 発着空港 | 便数 |
| 全日本空輸（ANA） | 広島～羽田 | 1日8往復16便 |
| 日本航空（JAL） | 広島～羽田 | 1日7往復14便 |
| スプリング・ジャパン（SPRING JAPAN） | 広島～成田 | 1日1往復2便 |
広島～東京間の路線は、便数が多く利便性の高いANA・JALに対して、便数が少なく不便だけど、運賃が安いスプリング・ジャパンとなっています。
| 始発 | 最終便 | |
| 広島→羽田 | 7時35分→9時00分（ANA便・JAL便） | 20時45分→22時15分（ANA便） |
| 羽田→広島 | 7時5分→8時25分（JAL便） | 19時50分→21時10分（JAL便） |
ANA・JALの飛行機は、07時～22時台まで運航しているため、日帰りで往復することも可能です。早朝出発や夕方遅くまで滞在することができるため、出張や旅行などの日程を立てやすいのが特徴です。一方、スプリング・ジャパンは、運賃はかなり安いのですが、朝の便（1日1便）しかないため、使い勝手は良くありません。ビジネス目的よりは、時間に余裕があって、交通費を節約したいに向いてます。
ANAマイルを貯めているからANA派、JALマイルを貯めているからJAL派などのこだわりがない人は、日本国内のすべての航空会社を一括比較検索できる格安航空券予約サイト「エアトリ（東証プライム上場企業が運営）」がおすすめです。
エアトリ会員になると、航空券の購入金額2%、国内ホテルの予約金額1%分のポイントを獲得できるメリットがあります。また、エアトリで予約しても座席指定や航空会社のマイルを貯めることができます。
それぞれの航空会社のサイトにアクセスして、出発時刻や料金を確認するよりは、1つのサイトでANA・JAL・LCCを比較検討できる方が、自分のスケジュール・旅費にあった便を効率的に手配できます。また、搭乗予定日の最安値の航空券を見つけやすくなっています。
スプリング・ジャパンは、片道5,680円～と高速バスよりも安い
サービスを大幅に簡素化することで、低コストを実現しているのが格安航空会社（LCC）のスプリング・ジャパン（2021年よりJALの連結子会社）です。スプリング・ジャパンなら、片道料金5,680円（税込）～と高速バスよりも安い驚きの価格を実現しています。
日にちにより料金は変動しますが、この価格で飛行機に乗れるなんて驚きです。
高速バスの最安値でも6,000円程度です。高速バス・夜行バスだと13時間近く、ずっと狭い車内に閉じ込めれますが、飛行機だと約1時間30分です。今まで交通費を節約するなら、高速・夜行バスのイメージでしたが、格安航空会社を利用したほうが安くて時間も節約できます。
実際に、スプリング・ジャパンを利用したことがありますが、ANA・JALのような手厚いサービス不要。少しでも旅費を節約したいと割り切って利用するなら、コスパ最強です。
ただ、料金が安い分、サービスが簡素、チェックインカウンターが空港の端、空港ターミナルから滑走路まで遠い、1日1往復2便と便数が少ない、欠航時の保証がないなどのデメリットもあります。そのデメリットを考慮しても、この料金で広島～東京を移動できるなら、不満は少なく、むしろ満足度は高いです。
さらに、スプリング・ジャパンをよりお得に利用する方法として、不定期に開催されるキャンペーン・セールがあります。2024年4月に開催された「アーリーサマーセール」では、片道航空券が2,980円（税込）で販売しました。ただでさえ、安いのに、このプライスダウンはびっくりです。
スプリング・ジャパンは、コールセンターに電話しないと退会・アカウント削除できない面倒くさい仕様と分かったうえで、新規会員登録してください。継続的に利用しないなら、格安航空券予約サイト「エアトリ」がおすすめです。エアトリでご購入いただいた場合でも、航空会社のマイルを貯めることが可能でございます
ANA・JALでも、1万1,000円前後に抑えることが可能
スプリング・ジャパンは確かに安いのですが、1日1往復2便と少ないので、使い勝手が悪いです。ANA・JALは、運航本数が多く、早朝・夕方の時間帯の便もあるので、レジャー・ビジネス目的でも利用しやすいのが強みです。また、最終便（広島発20時45分、羽田発19時50分）が、20時台と遅いので、夕方近くまで現地に滞在することが可能です。
ANAやJALを利用する場合でも、〇日前までの早期購入で飛行機代をグッと抑えることができます。
ANAの場合、「ANA SUPER VALUE（75日・55日・45日・28日・21日前までの予約）」がお得。JALの場合、「スペシャルセイバー（28日前までの予約）」を利用すれば、搭乗日間近に購入するよりも格段に安くなります。
「ANA SUPER VALUE 75」や「スペシャルセイバー」なら、片道運賃が約1万1,000円になります。
あらかじめ、旅行やイベント、結婚式、法事、帰省などで前もって予定が決まっている場合、早めに購入しておくのがベストです。予約が早いほど、運賃がお得になる割引制度を積極的に活用しましょう。年末年始、ゴールデンウイーク、お盆など繁忙期でも、少しでも安く購入できます。
さらに、航空券を特別価格で販売する期間限定のセール「ANA SUPER VALUE SALE」、JALの「タイムセール（プロモーション）」を活用すれば、通常よりも大幅に安く航空券を購入することができます。不定期開催なので、セールを見逃さないように、ANAやJALの公式サイトやSNSをフォローするのが肝心です。
また、ANA・JALにはマイレージ制度があり、貯めたマイルで、往復の航空券と交換できます。広島～羽田間なら、シーズンによって異なりますが、片道7,000マイルから航空券と交換できます。
ANAマイル・JALマイルは、フライトだけでなく、普段のクレジットカード利用、Amazonや楽天市場などのネットショッピングでも貯めることができ、飛行機にまったく乗らなくても、日々の生活でマイルを貯めることができます。
ANA・JALマイルを貯めるなら、航空会社のクレジットカードを利用したほうが、より効率的に大量にマイルを獲得できます。
宿泊するなら、「往復航空券とホテルセットプラン」が、別々に手配よりもお得
ホテル・旅館に宿泊するなら、航空券とホテルを別々のサイトで予約するのは損です。往復の航空券と宿泊付きプランを利用したほうが、それぞれ個別に手配するよりも圧倒的に安くなります。
ANA・JALのフライト便と全国各地のホテル・旅館から自由に組み合わせて予約できる便利なパックです。好きな時間帯の出発便を自由に選べるので、旅行・出張の日程を立てやすくなっています。また、1泊3日など旅行期間の一部だけ宿を取ることも可能なので、1日目はホテル、2日は友人宅に宿泊など柔軟にスケジュールを組むことができます。
航空券と宿泊施設を同時予約できる往復航空券と宿泊セットプランは、色々な旅行代理店が取り扱っています。インターネット旅行予約サイトの楽天トラベル「ANA楽パック・JAL楽パック」やじゃらんnet「ANA・JALじゃらんパック」でも予約できます。
ANAマイル・JALマイルに加えて、楽天ポイント、dポイント、リクルートポイントがダブルで貯まり、ポイント〇倍キャンペーンやクーポンを利用すれば、さらにお得です。
一般的に、航空券と宿泊セットプランの方が安いことが多いです。ただ、予約日やキャンペーンによっては、別々に予約した方が安い場合もあります。手間はかかりますが、セット予約と別々で予約を比較して選ぶと確実です。
そんな面倒なことしたくない人は、往復航空券+宿泊セットプランで検索がおすすめです。ただし、楽天トラベルやじゃらんnetは、ANAとJAL便しか対応していません。格安航空会社も含めた最安値プランを探したいなら、「エアトリ（東証プライム上場企業が運営）」と使い分けてください。
まとめ
以上、広島～東京間の飛行機の利用についてまとめてみました。
広島～東京間のトータルの所要時間は4時間前後で、新幹線と飛行機であまり変わりません。飛行機だと、搭乗手続き・保安検査の手間、市街地から空港までのアクセス、電車やバスへの乗り継ぎの手間などのデメリットがあります。
しかし、スプリング・ジャパンを利用すれば、片道5,680円（税込）～と新幹線よりも圧倒的に安いです。また、ANA・JAL便でも、早期購入で大幅に安くなる割引制度を利用すれば、1万1,000円前後から手配することも可能です。
また、飛行機にはマイレージ制度があり、フライト以外にも、コンビニやネットショッピングなど日々の生活で、マイルを貯めることができ、貯めたマイルは往復航空券と交換できます。
現地に1泊以上するなら、ANA・JALの往復航空券とホテル・旅館をまとめて予約できるプランを活用すれば、別々に手配するよりも大幅に宿泊費と交通費を抑えることができます。抑えた分で、飲食やお土産を少しだけ贅沢にしちゃいましょう。
この記事が旅行、イベント・ライブ遠征、スポーツ観戦、帰省、出張、就職活動などの目的で、広島～東京間の飛行機を利用する際の参考になれば幸いです。
