サンフレッチェ広島のサッカースタジアム建設問題で新たな進展がありました。
広島県・広島市・広島商工会議所・サンフレッチェの4者トップ会談が8月に初めて行われました。その際に、従来の「みなと公園」優位を見直し、第三の候補地を含め再検討することで合意しました。
その2回目の4者会談が9月14日に行われ、中央公園自由・芝生広場が本命の候補地に浮上しました。
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広島のサッカースタジアム建設問題に進展。第三の候補地「中央公園自由・芝生広場」が有力視
これまで、広島県・広島市・広島商工会議所の3者が「広島みなと公園」を優位とする一方で、サンフレッチェ側は、市民球場跡地での建設を主張していました。
そこで、議論の停滞状態を打開するため、8月に初めて4者のトップ会談が実現し、広島県の湯崎英彦知事、広島市の松井一実市長、広島商工会議所の深山英樹会頭（広島ガス会長）、サンフレッチェの久保允誉会長（エディオン会長兼社長）の4者が出席し意見交換を行いました。
そこで、従来のみなと公園優位を見直し、「第3の候補地」も含めて再検討することで合意しました。そして、2回目の4者会談。
新たな候補地として、「中央公園自由・芝生広場」を加えることで合意し、旧市民球場跡地、みなと公園と合わせた3案から、年内までに最終的な建設候補地と事業主体を決めることを発表しました。
また、「建設の是非も含めて判断する」考えから、「協力して建設する」ことで合意し、今後は新スタジアム建設を前提に協議が進められることになりました。
広島市は球場跡地を「緑地広場」「文化芸術」を軸とした活用方針を発表しており、平和を発信する場所として、球場跡地に新スタジアムを建設したくない行政側と、球場跡地での建設を望むサンフレ側。
落とし所として、中央公園に決まるんじゃないかと思ってましたが、本当にそうなりそうですね。
「中央公園自由・芝生広場」は、旧市民球場跡地の北にあり、広島城のすぐ近くです。
「中央公園自由・芝生広場」の利点
- 収容人数3万人規模のスタジアム建設用地が確保できる
- JR・アストラムラインの新白島駅、バスセンターから徒歩圏内
広島バスセンターから徒歩10分程度。また、アストラムライン・JR山陽本線の新白島駅からも徒歩10分程度と交通アクセスが良く、立地条件としては旧市民球場跡地とほぼ変わりません。
新白島駅は広島～横川間に昨年新しく開業した駅です。徒歩圏内にJR・アストラムラインの駅、バスセンターがあるので、広島周辺部の市町村、県外の人でも交通利便性は高いです。
現在のエディオンスタジアムに比べて格段にスタジアムに通いやすくなります。現在のエディオンスタジアムは、広島市内から離れた不便な場所にあり、広島駅から約1時間かかるし、車で行こうものなら渋滞はひどいし、仕事帰りに気軽にふらっと行けないんですよね。
「中央公園自由・芝生広場」の課題
- 市営基町住宅が近接し、騒音対策が困難
- 車の渋滞が発生しやすい
- 南北方向への拡張が難しい
2,400世帯以上が住む市営基町住宅が近接し、試合開催時の騒音対策が必須で、周辺の混雑も招くため、住民の理解が必要となります。街中なので今まで以上に道路渋滞の発生が懸念されます。
また、東西に長く南北への拡張が難しい立地にあり、東西方向を軸にレイアウトしなければならない課題もあります。ピッチの理想方向は南北方向です。西日の悪影響を避けるため（西日を正面に受けながらだとまぶしくてプレイしづらいため）、競技場の縦のラインはできるだけ南北に配置することが望まれています。
立地条件は申し分ないのですが、その辺をどうクリアするのでしょうか。年内にも最終的な候補地を選定する見通しなので、ようやく行政とサンフレの足並みが揃いそうですね。
