家電量販店大手のケーズホールディングス(水戸市)が、JR広島駅近くに「ケーズデンキ広島本店」を2019年春に出店する計画を発表しました。
エディオン、ビックカメラ、ヤマダ電機の3強が争う広島の家電激戦区に、ケーズデンキが参戦することになりました。
広島は、デオデオ創業の地なので、EDION(エディオン)が強いのですが、ケーズデンキの出店により広島市中心部の勢力図に変化はあるのか?!
ケーズデンキが、JR広島駅・マツダスタジアム近くに2019年春出店予定。エディオン、ビックカメラ、ヤマダ電機が争う家電激戦区の戦いがさらに激化!
ケーズデンキは、家電量販店チェーンには珍しくポイントカードを一切発行していないお店で、ポイント還元分を商品価格に反映させる現金値引きをしています。
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現金値引きの分かりやすさ、アフターサービス、保証の安心さで選ぶなら、ケーズデンキはおすすめです。
ケーズホールディングスの子会社で中四国地方の事業を担うビック・エスが、5月25日に広島市に提出した出店計画書で確認すると、「ケーズデンキ広島本店」の店舗概要は、以下の通りです。
- 店舗名:ケーズデンキ広島本店(仮称)
- 開店予定日:2019年春
- 住所:広島市南区西蟹屋四丁目300番2他
- 店舗面積:5,647平方メートル
- 構造:鉄骨造2階建
- 営業時間:9時~21時
- 駐車場:280台
- 駐輪場:170台
広島市では、大規模小売店舗(店舗面積1,000平方メートルを超える店舗)を新設する場合、出店計画書を広島市に提出する必要があります。
参考リンク:広島市 - 出店計画書の提出状況
「ケーズデンキ広島本店(仮称)」は、鉄骨2階建て、店舗面積は約5,647平方メートルで、1階は駐車場(280台)と駐輪場(170台)などを設け、2階をワンフロアとする計画。
営業時間は午前9時~午後9時まで。ケーズデンキの広島県内店舗としては、最大規模となる予定です。
出店予定地は、広島市南区西蟹屋四丁目で、現在、日本通運グループの広島ターミナルがある場所です。2018年夏に稼働を終了した後に、物流ターミナルの施設を解体し、2018年10月以降に店舗の建設を始める見込みとなています。
広島県内では尾道市や福山市の店舗に続き5店舗目で、広島県西部地域には初進出となります。2018年8月に広島県初店舗となる福山松永店をオープンさせて以降、広島県での出店攻勢をかけています。
中国新聞6月5日朝刊によると、今後も広島市を中心に出店を進めたいとのこと。
JR広島駅周辺の再開発にともない、2016年9月にビックカメラ広島駅前店、2017年4月にエディオン蔦屋家電がオープンしました。また、八丁堀にヤマダ電機LABI広島が、紙屋町にエディオン広島本店があります。
エディオン広島本店の「本館」は、2019年の完成を目指し、建替工事が進んでいます。
広島駅周辺・市内中心部に、エディオン、ビックカメラ、ヤマダ電機の店舗が立地するなど、広島市は家電量販店の激戦区です。そのエリアに、ケーズデンキが参戦するわけです。
他の家電量販店と比べると、立地が悪い。 ベスト電器のジンクスを覆せるか?!
個人的な感想を言わせてもらうと、「立地が悪いけど、そこで大丈夫?」と思います。
出店予定地ですが、広島市南区西蟹屋四丁目で、JR広島駅から約1キロ、徒歩10分以上の場所です。荒神町小学校の近く、マツダスタジアムの近くです。
かつて、そのすぐ近くには、1998年オープン当時において、日本最大の店舗面積の家電量販店の「ベスト電器広島本店」がありました。ベスト電器のほかに、「マクドナルド」「カレーハウス CoCo壱番屋」「徳川」などの飲食店と「ダイソー」「ふとんタナカ」などのテナントを擁す複合商業施設(ひろしまMALL)です。
オープン当初は、にぎわっていたのですが、ヤマダ電機が八丁堀に出店するなどで、売り上げが低迷。2016年に、土地賃借契約の期限を迎えることを理由に撤退しました。これにより、ベスト電器の直営店は県内ゼロとなりました。
現在、ひろしまMALL店跡地は、広島銀行が土地・建物を収得し、紙屋町の新本店ビル建て替え期間中、本店営業部と本部機能を仮移転しています。
ベスト電器の売り上げが低迷した一番の理由は、立地が悪かった点です。広島駅から10分以上歩くのたいぎーけー、八丁堀のヤマダ電機や紙屋町のデオデオに行くという人が多かったはず。特に、夏の熱い時期、冬の寒い時期に、わざわざ歩いてまで行こうと思いませんし、購入した商品を駅まで持って歩くのはしんどいです。
同じことが、ケーズデンキにも言えると思います。
JR広島駅近くと言っても、駅から徒歩10分以上かかります。近くに市内電車(広島電鉄)の電停がないので、自動車や自転車以外は、歩く必要があります。
一方、ビックカメラ広島駅前店、エディオン蔦屋家電は、広島駅の目の前。ヤマダ電機LABI広島、エディオン広島本店は、市内電車の電停すぐそばです。仕事帰り、学校帰りでもふらりと立ち寄れる場所にあります。
自動車・自転車で行くなら、店舗1階に駐車場・駐輪場があるから楽ですが、それ以外の交通手段だと不便です。エディオン、ビックカメラ、ヤマダ電機の店舗と比べると、立地の悪さが目立ちます。
オープンしたら、1回ぐらいは、どんなのか様子を見に行くと思いますが、それ以降は行かない気がします。正直、ちょっと安いぐらいなら、歩くのたいぎーけー、他の店で購入すると思います。ケーズデンキには、立地条件の不利を挽回する秘策があるのでしょうか。
また、ケーズデンキのオープンで、渋滞がさらに混雑する懸念があります。
店舗の目の前の県道164号線(大洲通り)は、広島駅周辺とマツダ本社などがある府中町を結ぶ交通量の多い道路です、朝夕は、渋滞が発生しやすい路線です。近くにマツダスタジアムがあるので、カープの試合日はさらに混雑します。
あと、マツダスタジアムが近いので、カープの試合日には、お店の駐車場に車を止めて試合観戦に行く人がいると思います。駐車場は280台と多いですが、その対策はしたほうがいいですね。
ケーズデンキの店舗が、近年まで広島県内になかったので、知名度は低いですが、エディオンの牙城ともいえる広島で受け入れられるのでしょうか?また、迎え撃つエディオン、ビックカメラ、ヤマダ電機の3社はどうでるか?
ケーズデンキの出店で、広島中心部の家電量販店の競争がさらに激しくなりそうです。