中国電力エネルギア総合研究所が発表した試算によると、今年の広島東洋カープの広島県内における経済効果は年間340億円になるようです。
25年ぶりにセ・リーグ優勝して、クライマックスシリーズ、日本シリーズに進出したことで、昨年よりも92億円増え、過去最高となりました。
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広島県内におけるカープ優勝の経済効果は、過去最高の340億円
中国電力エネルギア総合研究所は、今年の8月時点で、優勝セールなどを含めずに出した経済効果の試算は278億円でした。また、阪神タイガース優勝の経済効果などの様々なニュースの経済効果を分析している関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算では、カープの経済効果は約331億円でした。
再度、優勝セールなどを含めた広島県内におけるカープの経済効果を再度試算した結果、大幅に上回る340億円になることを発表しました。
年 | 経済効果 | 観客動員数 | 順位 | |
2009年 | 205億円 | 187万人 | 5位 | マツダスタジアム移転初年 |
2010年 | 176億円 | 160万人 | 5位 | |
2011年 | 173億円 | 158万人 | 5位 | |
2012年 | 180億円 | 159万人 | 4位 | |
2013年 | 185億円 | 157万人 | 3位 | 初のクライマックスシリーズ |
2014年 | 217億円 | 190万人 | 3位 | カープ女子がブームに |
2015年 | 248億円 | 211万人 | 4位 | 黒田博樹、新井貴浩が復帰 |
2016年 | 340億円 | 237万人 | 1位 | 25年ぶりの優勝 |
マツダスタジアムの観客動員数は237万人と過去最高を記録。業施設の優勝セールや優勝パレード・報告会、広島銀行・もみじ銀行の成績に応じて金利を上乗せする「カープ預金」なども加わり、経済効果を大きく押し上げました。
黒田博樹、新井貴浩の復帰で、観客動員数が大幅に増えた2015年を観客動員数、経済効果ともに大幅に上回り、過去最高になりました。
やはり、カープが強くないと広島の街は盛り上がらないですね。
経済効果 | 観客動員数 | |
レギュラーシーズン | 278億円 | 216万人 |
クライマックスシリーズと日本シリーズ | 21億円 | 22万人 |
優勝セール・優勝パレードなど | 41億円 | ― |
合計 | 340億円 | 237万人 |
経済効果が大幅に増加した要因
- カープが首位を独走するなどシーズンを通して好調を維持→レギュラーシーズンの観客動員数アップ
- クライマックスシリーズ、日本シリーズがマツダスタジアムで開催した
- 久しぶりの優勝セール
カープが首位を独走するなどシーズンを通して好調を維持した結果、レギュラーシーズンの観客動員数が増加しました。
特に、8月以降のマツダスタジアムで開催された試合は、入場券の入手が困難になるほどプラチナチケット化し、球場で観戦できないカープファンが続出しました。
こんなに、チケットの確保が難しかったシーズンは記憶にありません。熱しやすく冷めやすいのが広島の県民性と言われてます。黒田さんが引退会見で言っていたように、市民球場の時は、スタンドはガラガラだったのに。やはり、カープが強いと球場で応援したくなりますよね。
それに、カープ女子がブームになったように、女性のカープファンが増えた気がします。昔はおっさんばっかりだったのに、近年は若い女性の姿が多くなりました。
横浜DeNAベイスターズとのクライマックスシリーズ ファイナルステージ4試合と北海道日本ハムファイターズとの日本シリーズ3試合の合計7試合がマツダスタジアムで開催されました。
レギュラーシーズン優勝に続いて、初のクライマックスシリーズ地元開催、25年ぶりの日本シリーズと、広島の街は、ハラハラ・ドキドキで、カープの話題があいさつ代わりでした。
クライマックスシリーズのチケットを求めて、県内のコンビニには長蛇の列ができ、プレイガイドのサーバーがダウンするなど、混乱が起こったことは記憶に新しいです。
広島市内のホテルは、広島県外から試合観戦する人たちの宿泊が多く、特に試合日は予約が埋まり、ホテルの稼働率は高水準が続きました。また、路面電車の乗客が増え、人の移動も活発になりました。
25年ぶりに優勝したことで、広島の街は歓喜に包まれ、優勝記念グッズには長蛇の列ができ、久しぶりの優勝セールに財布のひもは緩みました。
地元のスーパーでは、それ行け!カープが連日放送されるなど、応援・優勝ムードに沸き、消費を後押し。そごう広島店では、年間で一番売り上げが高い正月の初売りの2倍の売り上げを記録するなど、優勝セールを実施した企業・お店は軒並み活気にわきました。
優勝パレードには、約31万人が沿道で声援を送り、文字通り街が真っ赤に染まりました。
カープの経済効果は、サンフレの経済効果(70億円)の約4.8倍
広島の百貨店が優勝セールの仕方がわからないとのニュースが話題になり、サンフレッチェが3回も優勝してるんだけど…と思ったので、サンフレッチェとカープの経済効果を比較してみました。
カープ(2016年) | サンフレ(2015年) | |
経済効果 | 340億円 | 70億円 |
観客動員数 | 237万人 | 33万人 |
優勝パレード | 約31万人 | 約5万人 |
J1で年間優勝した2015年のサンフレッチェの経済効果と比較してみました。経済効果の試算は、同じく中国電力エネルギア総合研究所によるのです。
2015年のサンフレ優勝時の経済効果が70億円で、エディオンスタジアムの観客動員数が年間約33万人でした。優勝時には、百貨店やスーパーなどで優勝セールが実施され、12月23日に平和大通りで行われた優勝パレードには、小雨模様でしたが、約5万人が沿道を埋めつくました。
カープの経済効果は、サンフレの経済効果の約4.8倍です。
これを見ると、改めて、カープの凄さがよくわかります。サンフレファンとしては少し複雑ですが…。優勝セールもサンフレの時と規模が違ってました。いつか、カープとサンフレが同時優勝する年があれば、いいですね。
こんなにハラハラ・ドキドキしたシーズンは久しぶりでした。職場や学校であいさつ代わりにカープの話題。優勝セール、優勝パレードと真っ赤に染まりました。やっぱ、カープが強くないと、広島の街は盛り上がりません。来シーズンも期待したいです。