2018年公式戦のチケット販売の注目点
ここ数年のカープ人気の過熱で、チケットが確保しづらくなっており、インターネット上などでは高額で転売されるケースが相次いでいます。そのため、より多くのファンの観戦機会の拡大、悪質な転売対策を目的に、2018年度シーズンから窓口販売での購入制限、ビジターパフォーマンス席の分割などを実施することを発表しています。
年間指定席継続率99.9%で、4年連続完売で新規売り出しなし
年間指定席(約8,300席)は、既存の年間指定席購入者への優先販売で完売となったため、今年も新規販売は行われませんでした。
SS指定席・S指定席・カープパフォーマンスAは、年間指定席で埋まったため、これらの席は一般販売で購入することができません。
年間指定席は、1番高額のバックネット裏ロイヤルボックスで36万7,500円で、安い席でも9万8,700円しますが、昨年の購入者の99.9%が継続購入をしています。
大リーグから黒田博樹が復帰した2014年オフに初めて完売して以来、4年連続で完売となっています。購入者の6~7割が広島を中心とした企業で、福利厚生の一環や販促ツールとして購入されているようです。
マツダスタジアム窓口、ベースボールギャラリー窓口で購入制限(1人5試合まで)を実施
去年の一般販売初日に、窓口で1時間以上かけて数百万円分のチケットを購入している人の話題がTwitterで注目されました。
これまでマツダスタジアム窓口では、購入枚数や試合数に制限がなく、好きなだけ購入することができました。しかし、2018年度シーズンから1度の購入で1人5試合までに制限されます。
マツダスタジアムが開場してから10年目ですが、前売り入場券に購入制限が設けられるのは今年が初めてとなります。
ただし、1度の購入で5試合までの制限ですが、枚数制限はしないとのこと。
対象試合に限りビジター席を削減し、「3塁側パフォーマンス席」を新たに設定
対象試合に限り、従来のビジターパフォーマンス席を「ビジターパフォーマンス席」と「3塁側パフォーマンス席」に分割します。
対象となるのが、横浜DeNAベイスターズ、中日ドラゴンズ、東京ヤクルトスワローズの試合日です。阪神タイガースや読売ジャイアンツ戦は対象外となってます。
「3塁側パフォーマンス席」では、カープユニフォームの着用、応援グッズの使用が認められています。これにより、約1,000席がカープファン向けに新たに売り出される予定です。
参考リンク:カープがビジター席を削減。約1,000席をカープファンに開放。コンコース立ち見減少なるか?!
インスタ映えを意識したパーティー席を新設
今年から大勢でパーティーをしながら観戦が可能な団体個室を3か所増設されました。インスタグラム、ツイッターなどのSNSを意識したパーティー席となっています。
- アウトドアデッキ(1塁側・3塁側の2か所)
2階席の1塁側と3塁側に「アウトドアデッキ」を新設。
見晴らしの良い2階席で友達・同僚などと食事やおしゃべりをしながら観戦できる場所で、「タジン鍋パエリア」や「コッコリー(ピザ生地を丸めて揚げた料理)」などの料理を味わうことができます。
- オブジェデッキ(1か所)
コンコース1塁側かば広場の上にウッドデッキ調のエリア、芝生エリアを新設。
試合が観戦しにくいエリアですが、オブジェデッキでしか見ることができない「サングラスをかけた12体の赤い動物のオブジェ」が特徴で、パンケーキや魚介のフリットなどのオランダ料理を味わうことができます。
今後もインスタなどのSNS映えを意識した球場造りを目指すそうです。
チケットキャンプ閉鎖で高額転売問題はどうなる?
会員数300万人以上の国内最大のチケット売買サイト「チケットキャンプ」が、2017年12月に突如サービス停止を発表し、2018年5月末でサービスを完全終了することになりました。
高額転売の温床ともなっており、カープのチケットも軒並み定価の数倍の料金で取引されるケースが相次いでいました。高額転売にムカついていたファンも多かったと思います。
ジャニーズなどの商標権を侵害したため、商標法違反および不正競争防止法違反の容疑で捜査を受けたことをきっかけに、大量出品する転売業者に手数料を優遇していたなど、ダフ屋行為を助長する行為を自ら行っていたこと実態も明らかになりました。
東京オリンピックを控え、チケット仲介サイトを規制する方向になっていますが、インターネット上のチケット売買をすべて取り締まることは難しいのが現状です。
最大手のチケットキャンプが閉鎖したことで、チケット買い占め、高額転売が少なくなるのか注目しています。